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2016/03/31 Blog 現代のプラナカンの人たちのプラナカンビーズ刺繍

プラナカンファミリーの方々から

『プラナカンビーズ刺繍を習いたい』というご要望を時々いただきます。

 

プラナカンファミリーに育った皆さんが

外国人である私からプラナカンビーズ刺繍を習う・・。

 

なんだか不思議な形ではありますが、

ヨーロッパ産ビーズや極小ワンカットビーズ、

昔の図案などにこだわられるプラナカンの皆さんとのやり取りに、

自分自身のテンションも上がります。

 

そんな皆さんは、母親やおばあさま、そして義理のお母さまが

プラナカンビーズ刺繍をしていたのを見ていたけど、

学業や仕事が忙しくて習う暇もなく、当時は興味がわかなかったが

定年退職をした今になってやってみたくなった、と言われる方が意外にいらっしゃいます。

 

1940年まで続いたイギリス植民地時代からの影響も含め、

戦後から1965年に故・リークワンユー氏がシンガポールを建国した時代にかけての

シンガポールの教育システムの大きな様変わりが、

プラナカンの生活様式の変化や文化の衰退に大きな影響を与えています。

 

女性が家庭内で家族を支えるために必要なたしなみを身に着ける、という習慣や価値観は薄れ

女性も男性と同じように、シンガポール教育制度の中で厳しい競争を行い

社会進出をしはじめた頃、家の中でプラナカンビーズ刺繍を作るような慣習は

すでに消えてしまいました。

 

『仕事や子育てから離れ、一息をついた今になって

母親が作っていたプラナカンビーズシューズを見たら、

なんて素敵なんだろうって思ったんです』

 

そんな話をしてくださる皆さんの素直な気持ちに、

真摯に向き合っていきたいと思っています。

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